賃労働三十九日目
さて、攝津正である。
自称「超人」、実態はメタボ豚中年のフリーターの攝津正である。
スローワークも今日で三十九日目を迎えた。本日は朝の九時から夕方六時までの八時間勤務であった。依然として足が痛いが、とにかくも無事終えたことを喜びたい。
今朝は、8:00少し前に新浦安駅に着いたのだが、同僚のMさんに声を掛けられてSさんと三人で駅近くの喫茶店(焼きたてパンの店)でお茶をした。紅茶とクリームパンを食べたが、Mさんが奢ってくれたので、次回からは自分で払おうと思う。
午前はフレッシュとコーヒーとジャムの仕分け、午後はピッキング。慣れた。みんな親切で温かく、優しい。福祉的なる職場である。非常にありがたいと感じる。雇用主と上司、同僚にただひたすら感謝。
行きの電車内でハンプトン・ホーズの『vol.1』を聴きながら長谷川宏訳のフッサール『現象学の理念』を読む。昼休みと帰りの電車内で、チャーリー・ミンガスの『アット・カーネギー・ホール』とローランド・カークのWe free kings、クリヤ・マコトの『パリから月へ』を聴きながらジョン・デューイの『哲学の再構成』を読む。私は、フッサール現象学に反対、デューイの道具主義に賛成である。ヨーロッパの知識人は、アメリカ文化を軽視する傾向があると思う(ドゥルーズを例外として)。アドルノのジャズ否定論、ジャック・ラカンのアメリカナイズされた精神分析への激しい非難などがすぐに思いつく。しかし、ジャズにせよ文化的混交の産物なのだし、精神分析がアメリカで自我心理学と化して堕落したといっても、精神分析という「ペスト」をアメリカに持ち込んだのはそもそもフロイト本人である。
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以前のエントリーでひびのまことのクィア論への批判を書いたが、それを再び定式化したい。私の意見では、それは新たなるバークリー主義への批判とでも言ったほうがいいものである。周知のように、バークリーは、存在するとは知覚されることである、というテーゼを立てた。同様に、ひびのまことらにとって、存在するとは語られることなのである。問題が事物から言語へと転位しているが、構造は同じである。身体なり性器がどうあろうと、DNAがどうあろうと、本人が「僕は男だ」と言えば男なのだという主張、逆に言えば、本人からの性別言明がなされねば性別は分からぬという主張は、一切が語りにおいて構成されるという極端な観念論である。よねざわいずみ(id:yonezawaizumi)はひびのまこと(id:hippie)の主張をサルトル的でなくフーコー的と言っていたが、私はフーコーはあまり関係ないと思う。用語の歴史ということでいえば、フーコーはホモセクシュアルという言葉に代えてゲイという言葉が用いられるようになったことを歓迎した世代に属している。その後のクィア論的戦略とは関係ない人なのである。それは世代的、時代的制約もある。また、彼が「同性愛者」であって、多数多様なるクィア的逸脱とは違っていたということもあるだろう。
さて、もう疲れたので、ここで送る。