読書できず

ラカンはこう読め!

ラカンはこう読め!

厄介なる主体1―政治的存在論の空虚な中心

厄介なる主体1―政治的存在論の空虚な中心

厄介なる主体〈2〉政治的存在論の空虚な中心

厄介なる主体〈2〉政治的存在論の空虚な中心

ラカンと哲学

ラカンと哲学

触覚、―ジャン=リュック・ナンシーに触れる

触覚、―ジャン=リュック・ナンシーに触れる

哲学宣言

哲学宣言

倫理

倫理

ジジェクの『ラカンはこう読め』はちっとも面白いとも、理解し易いとも思えなかった。内井惣七の本は論理学や物理学などの教養がなく理解できないことが判明。バディウはよく分からない。デリダの分厚い本は全く分からない。悲しいほど分からない!『ラカンと哲学』は下らぬと思う。

ジジェクの『厄介なる主体』と『滞留』は良書の予感。デカルト擁護の主張には共感を覚える。ジジェクは映画やサブカルお茶を濁す時は詰まらないが、真剣に議論する時には手強い相手である。『滞留』は何度も読み込み、今度も再読。『イデオロギーの崇高な対象』も読み直したいが、意外や意外、図書館に入ってない。

イデオロギーの崇高な対象

イデオロギーの崇高な対象

プラトンゴルギアス』(岩波文庫)の冒頭を再読しているが、非常にエキサイティングだ。「弁論家」(弁論術)の批判的検討、ソフィストの批判的検討というのはアクチュアルな課題だ。バディウジジェクも、現代を新たなるソフィストの時代と捉えている。「全て」を説明するというのはソフィズムになってしまうのだろう。自己限定なり吟味が必要なように思う。

ゴルギアス (岩波文庫)

ゴルギアス (岩波文庫)

そもそもデカルトを読もうと志したのも、明晰・判明なる観念を求めてのことだった。自分がはっきり真だと知っていることとそうでないこととを分けたい、という考え。

ちなみにデカルトとカントの主体概念についてのジジェクの把握は極めて的確だと思う。