「事件」など存在していなかった北陵クリニック冤罪事件(5月23日)

攝津正です。以下、転載です。

重複される方、大変申し訳ありません。APC5月定例会の案内をさせていただきます。オリコン訴訟、安田好弘弁護士の裁判、恵庭冤罪事件(無期懲役確定)など、司法制度の存在意義(意味)を問うとんでもない判決が相次いでいます。検察のでっち上げを追認するだけの裁判制度にどいう意味があるのか、皆さん共通の問題であると考えています。今回は、報道に煽られ、事件すら存在しなかった問題で、犯人に仕立て上げられた守大助さんの無期懲役が確定するまでを検証し、無罪・釈放を求める世論につなげたいと考えています。宜しくお願い致します。

(転送・歓迎)

アジア記者クラブ2008年5月定例会
2008年5月23日(金)18時45分〜21時00分
新宿リサイクル活動センター http://www.shinjuku-rc.org/(新宿区高田馬場4-10-17)
会場へのお問い合わせはご遠慮ください。お問い合わせはアジア記者クラブまで。

「事件」など存在していなかった北陵クリニック冤罪事件 司法劣化、検察と
報道の共犯関係を検証する

検察のでっち上げによる冤罪事件が後を絶たない。架空の選挙違反事件で改選された県議と家族らが不当逮捕された志布志事件など、各事件で共通していることは激しい自白の強要と長期勾留によって取調べが行われてきたことだ。皆さんは、運悪くその場にいたばかりに刑事事件の犯人にされてしまう恐怖について考えたことがあるだろうか。捜査協力かと思って椅子に座ったら自分が殺人犯にされていたとしたら、普通は混乱するであろう。事件報道は、警察による犯人逮捕の発表原稿をそのままテレビや新聞が一斉に実名で報道することから始まる。検察の取調べ情報は有罪を前提にマスメディアにリークされてきた。マスメディアが検察の発表どおりの歪んだ犯人像を作り上げ、犯行を目撃してきたかのように劇画化した記事を掲載する。その結果、犯人視した記事や映像が、有罪は当然とした世論を導き出してきた。問題はそれだけではない。裁判の過程で、物証によって犯行が否定され、証人もいない、強要された自白が唯一の証拠であっとしても、判決では「犯行が不可能であったとは言いきれない」などという推論によって有罪にされるのである。5月定例会では、ジャーナリストの山口正紀さんをお招きし、マスメディアによって俗に「筋弛緩剤事件」と呼ばれてきた北陵クリニック事件を取り上げます。被告とされた守大助さんは、この3月に最高裁への上告が棄却され、無期懲役が確定した。裁判では、行き詰まっていた杜撰な病院経営と「事件」の関係、副院長夫妻の検察迎合証言の矛盾、同僚による検察の主張を否定する証言、筋弛緩剤の使用が医学的に否定された実験データの存在などの反証は無視されてきた。弁護側が再鑑定を強く求めた鑑定資料の「ねつ造疑惑」も「問題ない」の一言で片付けられてしまった。守大助さんの逮捕からの経緯を検証すればするほど見えてくる事実は、「事件」など最初から存在していなかったということである。

ゲスト:山口正紀さん(ジャーナリスト、「人権と報道・連絡会」世話人

参加費:会員・学生1000円、ワーキングプア(自己申告)1000円、ビジター1500円


※予約の必要はありません。
※記者職でない方でもどなたでも自由に参加できます。
※お問い合わせはアジア記者クラブ事務局まで。
※終了後、名刺交換会を兼ねた懇親会を行います。

チラシをダウンロードする(PDF)
http://apc.cup.com/apc200805.pdf