フジフーズ団体交渉に際しての私の意見/攝津正(フリーター全般労働組合)

私は、グッドウィル習志野支店に昨年末12/24に登録、翌25日からフジフーズに派遣され26日まで働いた。26日の16:10頃、洗浄機内で転倒し右肩を骨折した。グッドウィルに登録したのは、単純に金が無いから、貧乏だからである。私は金銭を必要としていた。そして、最も手軽且つ確実に日銭を稼げるのが日雇い派遣だと見、日雇い派遣に身を投じた。だが、私の見通しは根本的に甘かった。グッドウィルフジフーズにおける労働は、過酷な肉体労働であり、体力のない私には無理だった。無理をして仕事を続けたが、結局怪我をする羽目になった。日雇い派遣という形態がいかに危険であり、また非人間的であるか、当時の私には理解が足りなかった。そのことを反省している。

1)事故そのものについて
フジフーズ工場内において、特に派遣社員に対し、安全衛生注意義務違反があったのではないか。つまり、適切な安全教育なり技術指導がなかったのではないか。日雇い派遣という労働形態そのものの問題性でもあるが、何の経験も技能も持たない人をいきなり現場に放り込み、それでやれなければ次の仕事に回すという、乱暴極まりないやり方で労働がなされていた。
洗浄機の周りの床も水で濡れ、滑り易くなっていた。その危険性なども注意されなかった。

2)事故後の対応について
私が転倒し激痛のため名前を呼ばれても返事が出来なかったら、担架が運ばれてきた。が、私が自力で起き上がると帰っていった。それで仕事はあがりになり、事務室に行ったが、総務担当(氏名不詳)が、いかにも面倒そうな、厭そうな表情で、着替えてこいと言った。私は右肩が痛く、服を脱ぐのにも難儀したが、なんとか着替えた。そして再び事務所に行くと、総務担当から、「湿布を貼るか、自分で歩いて病院に行くか、会社の車で会社の病院に行くか選べ。但し会社の車で行く場合、担当者が仕事中なので40分待ってもらう」と言われた。
骨が折れているかもしれない、痛いと訴えている者に対し、湿布を貼れとか自分で歩いて病院に行けなどというのは論外である。また、佐藤氏の「仕事」なるものも、パートタイマーとして働いていた大学生と談笑するといったもので、骨折している可能性のある私の搬送のほうが優先度が高くて当然である。仮に佐藤氏の仕事が手が離せないものだったとしても、救急車を呼ぶとか、タクシーで病院に運ぶなどすぐに搬送する手段はあったはずだ。
骨折しているかもしれない者を、1時間近くも待機させ、病院に運ばなかった初期対応はあまりに酷く、派遣労働者を人間扱いしていないものだ。そのことに抗議したい。

3)労災多発?の可能性について
習志野第一病院で、私の親が入院手続きをしたら、その時病院の事務員から、「フジフーズさんですか? あそこはうちのお得意さんですよ。よく指を切ったとかいう人が運ばれてきます」という話をされた。労働者のうち何割かを何の経験、技能もない派遣労働者が占めるフジフーズにおいて、労災が多発している可能性があるのではないか? それを徹底的に調査し、安全衛生環境を整える義務が会社側にはあると考える。