チベット! チベット!

それにしても、全く関係ないが、中国のチベットにおける虐殺は全くひどい。ここに記して、断固抗議したい。「人民解放」軍が人民を殺すことを、天安門事件が実証したが、チベットでもまた「チベット人民戦争」が仕掛けられている。人民の名のもとに、チベットの人達が殺されようとしているのに、抗議の声を挙げなくていいのか。

西洋中心主義と謗られるのを承知で、ヨーロッパ近代が生み出した「人権」を擁護すべきだと訴えたい。新哲学者ではないが、人権は普遍的である。アジア的人権とかはない。近代憲法の精神が普遍的であるのと同じである。日本国憲法は「アジア的」憲法などではなく、近代憲法の一つの極限を示している*1

中国の人民解放軍チベットのラサで虐殺を続けている。これは決して許されることではない。左翼を自認する者こそこうした問題を直視し声をあげるべきだ。ダブルスタンダードは許されない。パレスチナイラクチェチェンでの虐殺は悪くて、チベットでの虐殺には目を瞑るのか? 何故そういう態度の差異が生じるのか? メディアはどうして、もっとこの問題を報道しないのか? 怒りを覚える。

*1:近代憲法の精神は、ブルジョア革命の遺産である。プロレタリア革命が、ブルジョア革命より後退しているなどということは、あってはならない。最低限、ブルジョア革命で獲得された諸権利は擁護されねばならない。共産主義政権が独裁的になったり、人権抑圧の例が多いのは、「後進」諸国=第三世界で多く革命政権が誕生したためである。多数ある独裁的な自称プロレタリア国家よりも、北欧の社会民主主義などから学ぶものが多いと個人的には考える。