あらゆる労働は売春である。

俺の一番の友は元セックス・ワーカーのトランスジェンダー。そういえば、京都の映画祭に行った時、セックス・ワークで生計を立てている美術作家のブブ・ド・ラ・マドレーヌさんともお会いしたなあ。あかね当番を始めた時は、「セックス・ワークをやる」と宣言していたのだが、まるで適性がなく、不調に終わった。三十路過ぎのメタボ身体に欲情する男/女は稀だろう。というわけで、俺はセックス・ワークをしたことはない。愛がないセックスをしたことはあるが(笑)

しかし、あらゆる労働は売春である。自分の能力なり時間を切り売りすることは屈辱的であり、生への侮蔑そのものだ。労働が尊厳の源だとかいう考えは、俺は全く持ってない。労働、それは唾棄すべきもの、揚棄すべきものだ。俺達は「自由活動」をのみ精進すべきなのだ。だが、現実にそれができないというのは、何かが間違っているとしか言いようがない。

俺は働くが、働きたいから働くのでもなければ、働くのが偉いから働くのでもない。金が必要だから働く、ただそれだけだ。