神経症者として

私は全国「精神病」者集団 http://www.geocities.jp/bshudan/ に入っている。長野英子 http://nagano.dee.cc/ などの言論活動に刺激を受け、自分も参加したいと思って参加した。何よりも、「精神病」者であるか否かは、自己決定の問題だというのが、例えばクィア論争などにも繋がる興味深い視点だと思った。また、長野英子の『精神医療』は私には衝撃だった。ロボトミーを受ける患者の声、非情にもそれを「症状」と片付ける医者、それにショックを受け、憤りを覚えた。

精神病者の運動に触れるきっかけになったのは、精神医療を良くする市民ネットワークというメーリングリストだった。そこには、ラディカルな立場から穏健な改革派まで、様々な立場性の当事者や専門家らが参加しており、非常に勉強になった。私は当初、「メンヘル」「メンヘラー」という言葉を使っていたが、当事者である或る人から、それは2ちゃんねる用語なので使うべきでないと諌められ、以後は「精神病者」なり「神経症者」という言葉を用いている。

私は、デス見沢先生の掲示http://www.dango.ne.jp/nofuture/judgement.html などに疲れた時癒しを求めている。が、デス先生は、電気ショック療法支持派なのである。その他いろいろ、デス先生と意見を異にするところもあるが、ジャズなどを介して交流している。山本眞理さんにデス先生の掲示板を紹介したら、否定的な反応が返ってきて、それで紹介されたのがばびっち佐野さんのまじめビョーキ掲示http://6009.teacup.com/byouki/bbs だった。早速私は書き込みをし、常連になった。佐野さんについては、精神医療を良くする市民ネットワークのMLで以前から拝見し、ホームページなどを拝見させていただいており、面白いと思っていた。

さて、私は今のところ、自称「神経症」者と名乗っている。精神病(統合、躁鬱、癲癇)ではないし、どうもボーダーでもないようだから、神経症でいいはずである。が、難点がある。診断名が神経症だと、障害年金の受給が事実上出来ないのである。神経症といっても様々なのだから、フレキシブルに対応してもらいたいとも思うが、現実はそうである。それが一番の悩みの種である。勿論私も、自立しようと芸音=Cafe LETSなどで働いている。が、それが大した稼ぎにならないのも自明である。もし両親が亡くなったら、或いは死ななくても病気や怪我に遭ったら、すぐに生活困窮するのは目に見えている。目に見えているが、どうしたらいいかも分からない。それが不安なりプレッシャーになる。それが一番、心の健康にも良くないのは分かっているが、現実を変革しない限り、私の悩みも解決できないのは明らかである。

精神医療 (FOR BEGINNERS―イラスト版オリジナル)

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