クロード・ウィリアムソン / ウィッチクラフト
- アーティスト: クロード・ウィリアムソン,ディック・モーガン,チャック・フローレス
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2007/06/20
- メディア: CD
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ダブル(分身)のテーマ
昨晩、ジャズ史におけるスピノザ(キリスト)はチャーリー・パーカー(バード)だ、と述べた。そこで興味深いのが、ダブル(分身)のテーマである。具体的には、チャーリー・パーカーに対してソニー・スティット(アナザー・バード)。私はパーカーも勿論好きなのだが、一時期スティットにのめり込んでいた。というのは、チャーリー・パーカーの唯一無二の天才性が讃えられることが多いが、ソニー・スティットのプレイはどうなのだろう、と考えたからである。ライナーノーツなどを参照すると、パーカーと比較するとスティットの音は「軽い」と言っている人が多い。実際聴いていても、確かにそういう印象はある。だがそれだけでもないようにも思う。フレイジングなどにも微妙な違いがあるのではないか。
バド・パウエルに対しては…誰だろう? アル・ヘイグ、クロード・ウィリアムソン(ホワイト・パウエル)、バリー・ハリス、秋吉敏子らの名前がすぐ思い浮かぶ。ただ、パーカーに対してのスティットのような絶対的な存在は思い浮かばない。そして上記に名前を挙げた人達は、パウエルとはかなり違っている。
リー・コニッツ・プレイズ
- アーティスト: リー・コニッツ,ジミー・ガーリー,ドン・バグリー,アンリ・ルノー,スタン・リービー
- 出版社/メーカー: BMGメディアジャパン
- 発売日: 1999/01/21
- メディア: CD
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ジャズ史におけるデカルト
スピノザ(キリスト)がパーカー、パウエルだとすると、デカルトに当たるのは誰だろう? 独断と偏見で述べれば、レスター・ヤングとアート・テイタムである。とはいえ、テイタムはパウエルを予告するに留まっているわけではなく彼自身完結した巨人であるし、レスターにしても独自のものがあるのだから、この類比は適当でないかもしれない。
というか、アート・テイタムは正当に評価されていないと思う。彼がパブロに残した膨大な吹き込みのボックスセットは日本では売れない。ノーマン・グランツが、日本に来て、何故テイタムを売らないんだと怒っていたが、売れないのだと誰かが書いていたが、本当に勿体ない話だと思う。オスカー・ピーターソンなら売れるのに…。
ちなみにオスカー・ピーターソンも、私は単に通俗的ではなく、独自のものがあると看做している。オスカーもほとんど聴いたが、幾つもの発展段階があり、それぞれに興味深い。私は、セロニアス・モンクの絶対的な信奉者としてスタートしたが、最近オスカー・ピーターソンを聴くことが多い。それは一見「普通」な表現のうちにある深さに気付いたからである。時々、オスカー・ピーターソンはアート・テイタムをも凌ぐヴァーチュオーゾ(超絶技巧家)なのではないかと思うこともある。
フィニアス・ニューボーン・Jr.はまた別である。彼も知名度の点では、オスカーやバドに比べて損をしているが、音楽性の高さではひけを取らない。しかし、彼にも不幸な病があった。活動は間歇的だった。だが残されたCDはいずれも完璧なものである。ただ、彼がテイタムに比肩し得る超絶技巧家だという批評家の意見には若干異論がある。超絶技巧家であることは確かだが、テイタムとは比べられないと思う。
アート・テイタムに迫るといえば、オスカー・ピーターソン(特にパブロ時代)、そして絶頂期のバド・パウエルしか思いつかない。それくらいテイタムは絶対的な存在だと思う。
リー・コニッツ・クァルテット / トランキリティ
- アーティスト: リー・コニッツ
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)
- 発売日: 2007/12/05
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松本茜 / フィニアスに恋して〜10代最初で最後の録音
- アーティスト: 松本茜トリオ
- 出版社/メーカー: Columbia Music Entertainment,inc.( C)(M)
- 発売日: 2008/05/28
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スキゾーさんが以下のように酷評しておられたので聴き返してみる。
それと摂津さんが載せていた松本茜。youtubeでsugar rayをフルに聴けますが、フィニアスに恋して? ふざけるな、愚の骨頂極まれりといった演奏です。
まずフィニアスのリズムのよさ、まったく及んでいない松本。8分音符が甘すぎてヨレヨレ。 フレーズに於いても まったくフィニアスとかけ離れた、糞面白くもないコードトーンつなぎの雰囲気だけのもの。好きといいながらもフィニアスの演奏をアナライズした痕跡すら見受けられない。
こんな水準のものを大々的に売り出すレコード会社よ恥を知るべきだ。
確かに批評家(岩浪洋三、寺島靖国、杉田宏樹)、松本茜を褒め過ぎとは思う。だが、松本のピアノ・プレイはスキゾーさんがおっしゃるほどダメダメなものとは思われない。スキゾーさんはYoutubeで聴いただけで、アルバムを聴いていないのでは? その価値もないと反論されそうですが、アルバムを聴かずに判断するのは危険だと思う。
山下洋輔と板橋文夫
何人か知らない名前もありますが板橋文夫さんは日本でもトップクラスのピアニストですね。
自分の音楽をやっていらっしゃる。予定調和のフリージャズで何も知らないジャズファンを欺き続けてきた山下など論外です。
私のジャズ歴は古い。大分から千葉に越してきて、市川ジャズ倶楽部というところに入った。そこで、山下洋輔、板橋文夫、本田竹広、向井滋春らのライブを浴びるように聴いた。
で、私も最初、スキゾーさんと同じように感じた。
山下洋輔は肘打ちなど過激なパフォーマンスをするフリージャズピアニストだと聞いていたが、実際見て、聴いてみると、肘打ちも彼の芸の枠内に見事に収まって、スキゾーさんがおっしゃるように誠に「予定調和」的な印象を受けた。
それに対し、板橋文夫のステージには震撼した。本当にピアノを壊しかねない過激さ。そして音楽的にも良かった。
ただ、CDを集めるようになって、後年、印象が微妙に変わってきたのです。
板橋文夫は、ライヴでのベストパフォーマンスがCDになっていない、という印象を持った。CDでは、彼の良さが十全に出ていないと感じたのです。それでも素晴らしいには素晴らしい。
山下洋輔ですが、昨晩も述べたように初期のフリージャズは本当に素晴らしいと思うが、最近のものも、悪くないと思うようになった。特に私が好きなのが『SAKURA LIVE』。スタジオ録音の『SAKURA』ら面白くなかったから『SAKURA LIVE』は買わなかったという人が多いが、これがいいのですよ。
それと『クルディッシュ・ダンス』。『トリプル・キャッツ』も良かった。『プレイズ・ガーシュウィン』等も私は好きです。
確かに肘打ちも芸の一環、一つの技になっていて、予定調和的である、と思う。その限界を見つつ、でも私は山下洋輔が好きです。
山下洋輔 / マル・ウォルドロンに捧ぐ
- トレーンズ・ソウル・アイズ
- ワン・アップマンシップ
- マル・イズ・バック・イン・タウン
- ミノウト
- 山下洋輔 Yosuke Yamashita (p)
- 國仲勝男 Katsuo Kuninaka (b)
- 小山彰太 Syota Koyama (ds)
1980年6月17-18日
ルートヴィヒスブルク、トンスタジオ・バウアーにて録音。
- アーティスト: 山下洋輔,國仲勝男,小山彰太
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2006/12/20
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富樫雅彦 + 佐藤允彦 / 双晶
- アーティスト: 富樫雅彦 with 佐藤允彦
- 出版社/メーカー: アブソードミュージックジャパン
- 発売日: 2007/11/21
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明田川荘之 / ニアネス・オブ・ユー
- アーティスト: 明田川荘之
- 出版社/メーカー: プラッツ
- 発売日: 1998/11/21
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山下洋輔 + マル・ウォルドロン/ Piano Duo Live At Pit Inn
- アーティスト: マル・ウォルドロン,山下洋輔
- 出版社/メーカー: ソニーレコード
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ハービー・ハンコック / エムワンディシ
- アーティスト: ハービー・ハンコック
- 出版社/メーカー: WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)
- 発売日: 2007/09/26
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のためのメモ
保守的、反動的なようだが、一番大事なのは家族。
本を読むのも音楽を聴くのもインターネットをやるのも楽しい。だが一番は、両親と過ごす時間。それを大事にしたい。両親は高齢だから、いつ病気になるかも分からないし、最期まで看取るのが息子である私の役割であろうと思う。家を守らなければならない、と強く思う。そのために、明日から始まるカラオケ教室を大切にしなければならないし、それでもしお金が足りないなら、また倉庫の会社にでも働きにでなければならない。家を守る、家族を守ること。それが私の人生課題だと思える。74歳の両親の行く末が心配だ。不安である。生きている限り、両親を大事に大切に扱っていきたい。
そう強く思う。
バリー・ハリス・トリオ / 思い出のパリ
- アーティスト: バリー・ハリス・トリオ,バリー・ハリス,ジョージ・ムラーツ,リロイ・ウィリアムズ
- 出版社/メーカー: ヴィーナス・レコード
- 発売日: 2009/10/21
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国債は恐ろしい!?
基本テレビ余り見ないんだが、夕食時は家族とテレビを見るので、その時間帯はテレビ見ていることが多い。太田総理は毎週のように見ているが、面白いと思う。
今日は特別篇ということで、何人か登場して「こんなモノ要らない!」というのを挙げていく、というものだった。森永卓郎その他が登場した。で、要らない!と言われたのは、国会議事堂、教育委員会、給食、国債だったのだが、最後の国債の話ちょっと怖くなった。国が借金し続けて払えなくなったら、将来私達から暴力的、強制的に収奪するというのもあり得るということ!? ツイッターでは賛否両論あるようだったが、ちょっと怖くなった。
まあ、経済知識ゼロの人なんで、こういう番組見るのもいいと思います。
バリー・ハリス・トリオ / アイム・オールド・ファッションド
- アーティスト: バリー・ハリス・トリオ
- 出版社/メーカー: M&I
- 発売日: 2004/03/17
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ハービー・ハンコック / スラスト(突撃)
- アーティスト: ハービー・ハンコック,ポール・ジャクソン,ベニー・モーピン,マイク・クラーク,ビル・サマーズ
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1998/02/21
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