早稲田大学での不当逮捕

http://wasedadetaiho.web.fc2.com/

横になっていたが、だんだん腹が立ってきて起き出してきて、次のようなメールを早稲田大学の事件のサイトの管理者に送付した。

竹本さま

以下のお願いをいたします。

1)肩書きを「攝津正(早稲田大学第一文学部・文学研究科OB、フリーター、NAM再建準備会)」としてください。

2)以下のメッセージを掲載してください。

「署名は早くにしていましたが、メッセージを書くのが遅れました。堤健さんの意見に賛同します。許し難い横暴を働いた早稲田大学文学部の教職員らに対しては勿論、権力の弾圧に迎合しそれをむしろ嬉々として受け入れるような傾向をあからさまにした早稲田大学の学生たちに対しても強く抗議したいです。私は1月1日に、mixi内の「早稲田大学」コミュニティで本件の問題提起をしましたが、6,000人以上(7,000人近く)も参加者がいるその場において、この逮捕が不当だと主張したのは私一人だけであり、その他の早稲田大学の学生やOB・OG等の発言者は、よってたかって私一人を袋叩きにし、誹謗中傷し(逮捕されたのは学外者であり「プロ市民」ではないか──そうであれば逮捕も当然だ──、そのような問題を提起した私は「洗脳」されているので議論しても不毛である、等々)、嘲罵し、最後にはその場から放逐したのです。これほど不快な経験もそうはありません。かれらの論理は、大学キャンパスは「私有地」であり、ビラまきには大学当局の「許可」を取らねばならず、それをしなかったのであれば逮捕も「当然」だというものでした。そのような論理に従うかぎり、(学生)運動などできないのは言うまでもありません。むしろ、私を非難し排除した早稲田大学の現役学生やOB・OGたちは、あからさまな政治嫌悪・運動嫌悪を露わにしたのです。かれらは大学の自治・自由、社会の自由を自ら放棄し、当局や権力の管理に自ら享楽的に身を委ねているというべきです。日本社会全体がそうかもしれませんが、大学当局が、安全(セキュリティ)を口実に管理やピンポイント弾圧を進めてきているというのに、嬉々として・自ら喜んでそのような管理を受け入れ、弾圧に際しては他人事として無関心である──それどころか弾圧を肯定し支持までする(!)──というような、「一般学生」の姿勢に対して、強い怒りと抗議の意志を表明したいです。身分証明の強要や個人管理と無縁であり、早大生や他大生、学外者が共に交流し活動していた、かつての(十年前現実のものとしてあった)自由な早稲田の空間が、(学生)運動の圧倒的な力によって回復されることを願ってやみません。mixi上の私の親しい友人からの情報では、公安は、「早稲田は一掃されましたな」などと放言しているといいます。左翼=学生運動が根こそぎ「一掃」されつつある(された)今の状況に深い悲しみと強い怒りを表明するとともに、(学生)運動とともに、(学生)運動によって、自由な自治空間が再建されることを願ってやみません。また、この署名活動を匿名の安全な高みから冷ややかに監視し、醜悪な揶揄や嘲罵を浴びせている、2ちゃんねるの傍観者たちに対しても、激しい怒りと抗議を表明したいです。そして私自身は、たとえ大学の外であろうと、僅かなものであれ自由な空間を獲得・建設することに力を注ぎたいと思っています。」

以上


攝津正

【解説】

1)mixiで1月1日に起きた事。

本文中にもあるように、「早稲田大学」コミュニティ(メンバー数6671人、http://mixi.jp/view_community.pl?id=235 )で1月1日に問題提起したところ、多数のメンバー(早稲田大学の現役学生やOB・OGと思われる)から滅茶苦茶に叩かれ、誹謗中傷を受け、放逐されました(管理人からの提案を私が受け入れるかたちでトピックを削除したのですが、実質的には「追い出された」と言ってよいでしょう)。政治や運動に関心のない大多数の早稲田大学の学生や早稲田大学出身の社会人(OB・OG)の反応はこんなものか、と冷ややかに受け止めるとともに、やはり憤怒は残りました。喩えて言えば、ビラを撒きに行ったが一枚も受け取って貰えなかった、それどころか追い出されさえした、というような気分です。

公安の発言も引用していますが、早稲田大学(に限らないのかもしれませんが)で起きているのは危機的な状況だと思います。セクト革マル派)とノンセクトの差異よりも、左翼=(学生)運動と運動に無関心・敵対的な学生たち(「一般学生」などと呼ばれている)の差異(乖離)のほうが大きくなり、それが決定的なところにきているのではないか、と推測します。「早稲田大学」コミュニティの参加者たちは、その大多数が、運動に無関心か運動を「迷惑」と受け止める人たちであった、そして形式的な合法性(それすら疑わしいが)に立て篭もって、当局の処置や警察権力の導入をあからさまに正当化する論陣を張ったのです。

そして逮捕を不当だとしてあくまでそれに反対したのは私一人でした。(単にビラをまいただけでの逮捕は行き過ぎではないか、というようなことを言ってくれる人は若干名いましたが。)事前に大学当局からビラまきの「許可」を取っていなかったならば、早稲田大学の学生でなかったならば(学外者であったならば)などと理屈をつけて、逮捕は「当然」だとまで言い切った人が何人もいたのです。自分と異質な者であれば排除されても、警察権力に逮捕されても構わない、むしろそうされるべきだ、というようなあからさまに内向き・利己的で独善的な意見が次々に表明されるのを見て、私は、これが早稲田大学の現役学生や出身者の現実の姿を反映するものであるならば、
深い失望と落胆、そして強い怒りを覚えざるを得ませんでした。

2)公安の発言について。

そのソースは、
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=70160596&owner_id=298803
にある、

「某公安の人と話していたら、
「早稲田は一掃されましたな」
と言ってました。」

というものです。確かに新学館闘争以後、早稲田大学の(学生)運動は、何年にも及んだ早稲田祭中止やサークルスペースの剥奪、あからさまな学生分断の工作などによって、「一掃」されつつあるのかもしれません。しかし、私は、公安によるそのような勝利宣言ともとれる発言に不快感を持ちます。もう大学を離れた者であるがゆえに、直接大学の状況に介入することは難しいのですが、(学生)運動の再建と自由な自治空間の再創出を全面的に支援したいと思います。

3)2ちゃんねるの発言について

そのソースは、例えば(私が見つけることのできた範囲では)、
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/philo/1130276006/l50
にある、

「今日の夜あたりから名前のるヤツは皆様子見てたんだよ」

というような発言などです。匿名の安全な場所から、署名活動を揶揄したり冷笑する姿勢には、怒りを禁じえません。このような卑劣な発言に負けず、今後もどんどん署名されることを希望します。


攝津正