三流物書き志望者

自分は三十六歳になる三流物書き志望者である。今日に至るまでまともな習作一つ書けなかったので、今後も書けることはないだろうと思う。自分は不毛である。十年以上前から分かってはいたことだったが、歳を重ねるごとにはっきりしてくる。私の人生は「外れ」である。つまり何も実現せず達成しない。そのような無意味な生存に耐えねばならぬ。
そんな自分は絶えず自殺を考えているが、しかし、実行できずにいる。実行できないから今こうやって書くこともできるわけだ。自分は人生に価値を見出さない。だがそれでも事実として生きているので、生きねばならぬ。
しかし、そのように「生きねばならぬ」と思うこと自体が負担である。苦しい。何もできないしするつもりもないのに、呼吸と食事を繰り返す。端的な無駄ではないか? そう思うが如何ともし難い。