戦争賛成の親米左翼、すが秀実の批判

文芸批評家のすが秀実

JUNKの逆襲

JUNKの逆襲

という本で、自らのことを戦争賛成の新米左翼だと言っている。が、そういう彼に比べたら、空爆されるイラクの民衆のことを思いやる雨宮処凛のほうがずっと革命的だと思わざるを得ない。

すが秀実には幾つかの疑義があるのだが、ひとつは彼のフェミニズム評価がある。彼はフェミニズムをPC的言説として、一緒くたに批判している。が、一口にフェミニズムといっても、表現を規制すべきだという反動的で保守的なフェミニストもいれば、パット(パトリック)・カリフィアのような解放志向のフェミニストもいる。すが秀実フェミニズム観が狭いということだ。

パブリック・セックス―挑発するラディカルな性

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すが秀実の自称ファシスト外山恒一への支持も疑問だ。私は、外山による矢部史郎・山の手緑の文体に関する批判には正当なものがあると思うが、山の手緑襲撃事件やファシスト宣言、同性愛差別などは全く支持しないし、ネタだとか冗談だといっても全く正当化されないと思う。冗談だといえば何を言っても許されるというのは全くもっておかしい。