2013-01-26から1日間の記事一覧

吉本隆明の性愛観

それから、吉本隆明の性愛観ということだが、以前、鈴木健太郎さんへの御返事で申し上げたように、彼は60年代には「対幻想」という表現で男女のカップルの関係性を称揚し、80年代にはドゥルーズ=ガタリや浅田彰から拝借した「n個の性」という概念を多用…

「彼らは性を……」

皆さんの大多数には興味がないであろうような問題で、申し訳がないが。さて、私は、晩年のフーコーがインタビューで述べていた意見を想い出す。彼は、バロウズやジュネなどの同性愛の作家についてこう述べていた。「彼らは性を実に見事に描きます……」。それ…

小説を考える

実は、全く別のことについて書くつもりだったのだが、話が大幅にずれてしまった。言語表現、特に性表現について書くつもりだったのである。昨日少し吉本隆明を読み返したが、彼が江藤淳の『作家は行動する』、及びそこで取り上げられていた「若者作家」につ…

音の風景

2時間前、深夜3時過ぎに目が醒めたが、それからずっと寝床で考え事をしていた。私は、深夜や早朝の闇が好きである。暗い処にぢっとしてあれこれ思い巡らすのが好きなのである。陽の照った明るい場所は好まないということなのだが、それでも午前中であるとか…